2023-01-01から1年間の記事一覧

きょう2023年12月19日の東京新聞夕刊 「オススメ!今年の一冊」で 豊崎由美さんが嬉しいことを言っていたので、長くなるけど引用します。 「まず今年の1冊として、市川作品と共に候補に挙がったものの、惜しくも受賞ならなかった乗代雄介『それは誠…

佐田浮田

浮田くんが成長して佐田誠くんになったのでもなく、 その逆でもない。 佐田誠くんは、6名と共に、あの日、同じ空間と時間を生き、 浮田くんは、独りで、一人の男とタイマン張った。 彼らの時間を、この夏から秋、そしてこの冬と、 ぼくも共に体験できるのが…

おもろなって

皆のあらばしりのことだけど、 男(甲)と青年(乙)の謀議に引き込まれようとしている僕=読者(丙)が、はたして甲乙と同様の「正犯の意識」をどれほどの深度で持ち得ているかを、甲と乙とによって試されていると、僕=読者(丙)は感じる。 はたして丙は…

13 素数

9年前のきょう 2014年11月13日 栃木、皆川城址の西の丸のベンチで 浮田くんと大阪弁の男が 午後4時に会った。 第3回目の出会い。 皆のあらばしりの話である。 その前の、 第2回目の最後に、 「素数の木曜は必ず午後4時にここに集まることにしよ…

ややこしい

『皆のあらばしり』の 儀兵衛は「何でそんなややこしいことをしたんか」(98頁)? それから 竹沢のひいじいさんもなんで? 「何か考えがあってやってることなら、これはややこしいで」(89頁)。 表紙の裏に年表を書いて眺めているけど、 ぼくにはよく…